オリジナル紙袋製作の際に選択できる持ち手の種類を詳しく解説!〈その1〉低コスト帯〜ベーシック編

オリジナル紙袋で使える持ち手(ハンドル)には様々な種類があり、素材やコスト、また外観で印象が大きく変わります。ここでは持ち手の種類それぞれの解説と選択方法等の特徴を書いてみます。

紙袋は製作数量によって使える持ち手が変わります。まずは製作数量別に大きく3つに分けた上で、それぞれの種類の紙袋で使える持ち手を書いてみます。

  • 小ロット(500〜1,000枚)
  • 中ロット(2,000〜5,000枚)
  • 大ロット(6,000枚〜)

小ロット紙袋で使える持ち手の種類

  • PPロープ
  • 紙三本
  • 紙単紙
  • 紙バンドホック留め
  • ハッピータック
  • 手抜き穴
  • アクリルスピンドル紐
  • アクリル平紐
  • パイレンロープ
  • OP紐二本

中ロット紙袋で使える持ち手の種類

小ロット用に加え、OFJ紙袋用の持ち手が使えます。

  • OFJ用PPロープ
  • OFJ用紙三本
  • OFJ用紙単紙
  • OFJ用アクリルスピンドル紐

また、リボンもこのロットから使える様になります。

大ロット紙袋で使える持ち手の種類

小・中ロット用に加え、
大量生産向け紙袋であるフレキソ紙袋専用の持ち手を選択出来ます。

  • フレキソ用PPロープ
  • フレキソ用紙三本
  • フレキソ用紙単紙
  • フレキソ用紙平紐
  • フレキソ用スピンドル紐

それでは一つ一つ種類毎に説明していこうと思います。

【低コストグループ】

このグループには主に3つの持ち手があり、特徴や使い方、取付け方等が似通っています。素材だけが違う、といった感じです。コスト重視の紙袋に適しています。

PPロープ(PP紐)

最も安価な持ち手の一つで、小ロットからフレキソ用の大ロットまで全ての紙袋で使えます。素材はポリプロピレンで、低コストと軽さ、強度を併せ持ちます。同じ太さのPPロープを3本撚って1本の持ち手としています。色は30色前後から選択可能で、撚った3本全てを同じ色にするも良いですし、3本全てを違う色で撚ってカラフルな持ち手にする事もできます。太さも数種類あり、最大限太くしてファットでかわいいフォルムにするのも良いと思います。

このPPロープはロットによって微妙に取付け方が異なります。小ロットの場合はシンプルに本体に穴を開け、紐を通した上で結び目で留める方法。中ロットになると、OFJの取付け方法で取付ける事が可能で、結び目がなく、糊で固定するスマートな取付け方になります。またこの中ロットOFJの場合はPPロープの内部にが入りますので、紙袋の持ち手がピンと立った状態になります。最後に大ロットの場合はフレキソ用PPロープを選択出来ます。こちらもOFJと同様に結び目無しの糊での取付けで、芯が入ります。

用途としては、低コストが一つの特徴なので、飲食店や寺社仏閣での持ち帰りや、単発のイベント用等が適しています。コストの面、外観の面からもクラフト紙系の紙袋本体との組み合わせが良いでしょう。

紙三本

これは上記のPPロープと非常に構造が良く似ていて、

  • ・最も安価(若干紙三本の方が高い程度)
  • ・小ロットから大ロットまで使用可能
  • ・30色前後から選択可能
  • ・3本全てを同じ色/3本全てを違う色も可能、太さも選択可能

という所が全く同じで、違うのは素材が紙という事だけです。同じく、ロットによる紙袋への取付け方法も全く同じで、殆ど素材の好みの問題です。紙二本というものも存在し、これは文字通り3本が2本となったもの。用途としては、レストランやパン屋、和・洋菓子屋、おしゃれなアパレル様等少し幅は広くなるかもしれません。作り手のセンスも重要な要素です。

紙単紙

これは上記の紙三本が強度の高い一本になった物と考えて頂いて結構です。特徴は、

  • ・最も安価(紙三本と比較して若干紙単紙の方が高い)
  • ・小ロットから大ロットまで使用可能
  • ・30色前後から選択可能

と、非常に似たものです。同じく、ロットによる紙袋への取付け方法も同じ。紙袋本体との組み合わせがデザインの肝となると思います。

【ベーシックグループ】

一般的に最も人気のある、使いやすい持ち手のグループです。

アクリルスピンドル紐

最もポピュラーな持ち手の一つで、小ロットからフレキソ用の大ロットまで全ての紙袋で使えます。素材はアクリルで、ポピュラーな性質に起因するこなれたコストと使い易さが特徴。色は100色前後から選択可能で、勿論その中から1色お選び頂けるのですが、紐自体を編む際に数色を選んで頂き、複数の色で構成された一本の紐にする事も可能です。また、ロットによってはお好みの色に染める事も可能です。太さも数種類あり、紙袋本体のイメージと合わせて選択して頂けます。

このアクリルスピンドル紐もロットによって取付け方が異なります。小ロットの場合はシンプルに本体に穴を開け、紐を通した上で結び目で留める方法。中ロットになると、OFJの取付け方法で取付ける事が可能で、結び目がなく、糊で固定するスマートな取付け方になります。またこの中ロットOFJの場合はアクリルスピンドル紐の内部に芯が入りますので、紙袋の持ち手がピンと立った状態になります。最後に大ロットの場合はフレキソ用アクリルスピンドル紐を選択出来ます。こちらもOFJと同様に結び目無しの糊での取付けで、芯が入ります。

一般的な紙袋全てと相性が良い持ち手と言えると思います。迷った時はアクリルスピンドル丸紐にしておけば間違いありません。この紐を基準として、ここから低コストにするか、もう少し高級感を付与するか、目的別に特化させるか、という考え方でお選び頂くのも良いかもしれません。

ハッピータック

こちらもアクリルスピンドル紐と並んでポピュラーな持ち手です。小ロットから大ロットの紙袋で使えますが、基本的に紙袋本体に穴を開けて手作業での挟み込み取り付けとなる為に、OFJ紙袋やフレキソ紙袋等の特殊な取付け方が出来ません。素材はプラスチックで、平均的なコストと使い易さが特徴。色の選択肢は20色前後とベーシックな色に限られます。この持ち手にはホックがついていて、紙袋の口部分を閉じて留める事が可能。紙袋の持ち手の中では珍しい機能といえます。ハッピータック紙袋の用途は、どちらかというと堅いイメージが強いからなのかどうか、企業・団体や学校での普段使いや展示会、説明会、資料配布等、マジメなシチュエーションでの使われ方が多いです。紙袋との相性で言えば、こちらもコート紙にグロス・マットPPフィルムを貼ったものや、フルカラーでの精緻な印刷・デザインを施したものとの相性が良いです。襟を正してキッチリしたイメージの紙袋に適していると思います。

アクリル平紐(アクリルテープ)

これは1のアクリルスピンドル紐の素材が同じで、形状が異なるタイプです。テープのような形状を持ち、取付け方もスピンドルと同様、本体に穴を開けて結び目で固定する方法です。小ロット大ロットまで全ての紙袋で使えますが、OFJ紙袋やフレキソ紙袋での特殊な取り付け方はできません。一方で、本体に穴を開けず、口部分の折り返し箇所に切れ込みを入れ、その切れ込みにテープを通して取付ける「ターントップ」というスマートな取付け方が可能です。この方法はやや特殊な取付け方となる為に、事前にご相談が必要となります。紐色は50色前後から選択可能で、ロットによってはお好みの色で染める事もできます。コストはアクリルスピンドル紐と比較すると少し高くなります。

紙袋本体との相性ですが、アクリルスピンドル紐と同様にほぼ全ての本体との相性は良いと思います。ただ、用途としては少し限定されるかもしれません。基本の持ち手であるスピンドル紐と比較すると、ややカジュアル寄り(アパレル寄り?)で、かつ上質な感じに傾くでしょう。用途は前述のハッピータックのベクトルと対照的で、お堅い感じには不向きだと思います。

以上、今回は低コストからベーシックな持ち手の紹介でしたが、別の記事で特殊なものや少し高級な物等も紹介しようと思いますのでそちらもご覧下さい。

コメント

  1. […] アクリルスピンドル紐というものがベーシックグループにありましたが、その素材を光沢のあるものにグレードアップしたもの。全てのロットで使用する事ができます。また、海外製紙袋でも選択可能。OFJタイプとフレキソタイプには使う事ができません。紐色は40色前後から選択可能で、ロットによってはお好みの色で染める事もできます。コストはアクリルスピンドル紐と比較すると少し高くなります。 […]

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